海外でもスマホを使うためにはどうすればいい?
CMで見かけるWi-Fiのレンタルをしたほうがいいの?
普段使用しているスマホやポケットWi-Fiは国内のデータ通信を使用しているため、海外では同じようには使用できなくなります。そこで海外用のポケットWi-Fiをレンタルしたり、海外対応のSIMカードを契約したりする方もいますが、そもそも必要なのでしょうか?
本記事ではそもそもWi-Fiが必要なのか、そして必要な場合はどのように準備をすればよいかを筆者の実体験もふまえて解説したいと思います。なお、正確に言うとSIMカードはWi-Fiではありませんが、ここでは分かりやすくするため、それらを区別せずWi-Fiと表現させていただきますのでご了承ください。
なお金額などは記事投稿日時点でのものとなります。
海外でWi-Fiが必要なケースとは?
海外でネット環境を必要とする機会はどんなときが挙げられるでしょうか。
- 行き先を決める
- 宿を調べる
- 地図を見る
- SNSを使用する
- 国や観光地を調べる
- チケットを購入する
- 仕事をする
など・・・海外においてネット環境を必要とするケースは山ほどあります。Wi-Fiが必要であることには間違いありません。
ここで述べたいのは「自分自身でWi-Fiを準備する必要があるのか」ということです。
ちなみに筆者の場合は半年間海外でバックパッカースタイルの旅をしていましたが、Wi-Fiのレンタルや契約はしておらず、全て公共Wi-Fiを利用していました。
予備知識:海外の公共Wi-Fi事情は?
予備知識として、海外の公共Wi-Fi事情を紹介します。国により整備されているかどうかは異なりますが、概ね日本より公共Wi-Fiは整備されていたように感じます。ただし、公共Wi-Fiはセキュリティ面に不安が残るため、筆者の場合支払い関係についてはパスワードが必要な宿のWi-Fiを利用するようにしていました。
・100%使用できる場所:空港、ゲストハウス
⇒空港については全ての空港でWi-Fiが使用できました。ただし無制限に使用できる所もあれば、時間・回数制限がある所もあったため、事前に情報収集をしていたほうが安心です。また、ゲストハウスについても概ねWi-Fi環境が整っていました。今の時代、バックパッカーにとってWi-Fiがあるかどうかは非常に重要であるため、選んでもらうにはWi-Fi環境の整備は必至かもしれませんね。ただし個室やドミトリーまでWi-Fiがとんでいるとは限りません。ラウンジのみ使用できることもあれば、部屋で繋がるはずなのに場所が悪く繋がらないこともありました。
・その他使用できる場所:ショッピングモール、飲食店、カフェ、都市部の街中等
⇒アメリカやヨーロッパのほうが環境が整備されており、アジアやアフリカは限られているという印象でした。ただ、チェーンの飲食店やカフェ、ショッピングモールは大抵使用することができたため、道に迷ったとしても休憩がてらお店に入り、Wi-Fiを使って再度調べ直していました。
Wi-Fiを準備したほうがいいのはこんな場合
ここまでご説明した通り、海外にいる間も公衆Wi-Fi等を利用することで調べものを行うことができます。その上でWi-Fiを自分で準備したほうがいいのはこんな場合です。
- 下調べはあまりせず、その場で調べたい
- 旅慣れておらず不安を感じる
- セキュリティが安全なWi-Fiを使用したい(宿のWi-Fiも必ずしも安全とは限りません)
- 同行者がいて別行動をしながら旅行するため連絡を取り合う必要がある
- 短期旅でお金はあまり気にしない
筆者の場合は公共Wi-Fiのみを使用して、世界一周をしました
自分でWi-Fiを準備しなかった理由は、純粋に高かったからです。半年間という長期の旅行であったため、必要性と費用を天秤にかけた結果、準備しないという選択をしました。世界一周をしている方は長期の方が多く、自分で準備している方はほとんど見かけませんでした。
公共Wi-Fiのみの利用となり不便な場面も非常に多くありましたが、事前に下調べを行い、分からなければ人に聞くことで乗り切ることができました。また、オフラインでも利用できる地図アプリ「MAPS.ME」もあり、以前よりは格段に旅がしやすくなっています。振り返ってみると不便があったからこそ、思い出や出会いがあったと感じます。
海外でWi-Fi環境を準備する方法
ここまで読んで、公共Wi-Fiだけだと不安だと感じた方にWi-Fiの準備方法をお伝えします。
主に下記3点があげられます。
- ポケットWi-Fiをレンタルする
- 携帯会社の海外対応プランを利用する
- 海外で使用できるSIMカードを購入する(SIMフリーのスマホの場合) ★おすすめ
1.ポケットWi-Fiをレンタルする
有名なところでは「イモトのWi-Fi」があげられます。CMや駅でも見かけますね。
こちらはポケットWi-Fiを借りて、プランを選択した上で使用します。イモトのWi-Fiを例に料金体系などを見てみましょう。
- STEP1ネットで申し込み
宅配受取の場合は2~4日前まで(居住地により異なる)
空港受取の場合はフライト予定時間の1時間半前まで
- STEP2受け取り
宅配もしくは空港カウンターで受取
Wi-Fiルーターの他、充電器、変圧器がついてくる
- STEP3現地で利用
- STEP4返却
帰国の翌日までに宅配もしくは空港カウンターで返却
決済については、事前決済もあれば返却確認後の請求書払いもあり柔軟に対応してもらえます。
料金体系について
大きく1か国渡航のプランと、2か国以上の周遊プランに分かれており、さらに1日あたりの通信料を選択することによって料金が決まります。
<1日あたりの通信料>
・大容量プラン(500MB/日)
…目安:事前に下調べをして、利用するのは地図等最低限に抑える場合
・ギガ(1GB/日)
…行った先で観光地やお店の検索をしたり、空き時間にはSNSやYoutubeを利用する場合
・無制限
…画像や動画の送受信を行う、通信料が多いゲームを行う、仕事で使用する場合
例①:アメリカ本土
大容量プラン | 1.560円/日 |
ギガプラン | 1,860円/日 |
無制限プラン | 2.360円/日 |
例②:ヨーロッパ周遊プラン
大容量プラン | 1.880円/日 |
ギガプラン | 2,080円/日 |
無制限プラン | 2,580円/日 |
モバイルWi-Fiをレンタルすることのメリット・デメリットは下記のようにとらえています。
メリット | デメリット |
---|---|
・1台を複数人で使うことができる ・PCも接続ができる | ・費用が高い ・かさばる ・紛失リスクがある ・充電する必要がある |
1番のメリットは、1台で複数人・複数端末を繋ぐことができる点です。ただ、この後紹介する携帯会社の海外対応プランではテザリングできるものも多くあります。そしてデメリットとしては費用が高いこと、かさばることなどがあげられ、バックパッカーのスタイルで旅をする場合には不向きだと思います。ビジネスで海外に行く場合は良いのではないでしょうか。
2.携帯会社の海外対応プランを利用する
2つ目にご紹介するのは、今契約している携帯キャリアの海外ローミングを使用する方法です。
最近では各携帯会社の海外プランも豊富になっており、そのほとんどが携帯の設定を変えるだけで、手続きをすることなく使用することができます。
ドコモ:世界そのままギガプラン(1時間~最大30日間)、世界ギガし放題(最大2,980円/日)
au:au海外放題(24時間あたり1,200円※予約割あり)、海外ダブル定額(1.6円/KBの従量料金 最大料金2,980円/日)
ソフトバンク:海外あんしん定額(24時間3GB980円~)、海外パケットし放題(最大料金2,980円/日)、アメリカ放題(データ通信や日本~アメリカの通話料が無料)
楽天モバイル:月2GBまで無料で使用可能。以降は500円/1GBで追加できる。
携帯キャリアによってプランは様々であり、アメリカに行く場合はソフトバンクがお得、2,3日程度の旅の場合は楽天モバイルがお得になります。ただし自分が今契約している携帯キャリアによってプランが限定されてしまうため、そこはデメリットになるでしょう。長期で旅行する場合には、携帯キャリアを変更することも選択肢かと思います。
メリット | デメリット |
---|---|
・手続きが簡単 ・月々の支払いに上乗せされるため決済不要 ・テザリングできる場合も | ・使用している携帯キャリアによってプランが限られる |
※メモ※
2024.6月に夫婦でフィリピン(2泊4日)へ行きましたが、私たちは2人とも楽天モバイルを契約していたため、それぞれ2GBまで無料で使用することができました!
3.海外で使用できるSIMカードを購入する(SIMフリーのスマホの場合)
こちらは現在契約しているスマホがSIMフリーである場合のみ利用可能な方法です。比較的最近出てきた方法であるため、最後のご紹介となりますが筆者の1番のおすすめです!
SIMカードを購入する場合は大きく2種類あり、カード自体を差し替える場合とeSIMといって入れ替えが不要な場合があります。紛失などのリスクを考えると圧倒的に後者のeSIMをおすすめします。
kkday社のeSIMカードを例に見てみます。
検索サイト: KKday- STEP1HPよりWEB予約・購入
- STEP2メールに記載のQRコードを読み取り、設定をインストール 以上!
上記通りで非常にシンプルですが、スマホの設定変更やインストールは自分で行う必要があるため、人によっては面倒さを感じるかもしれません。
料金体系について eSIMやSIMカードは安さが魅力!
料金体系が細かく、また安いのが最大の特徴です。
例えばアメリカ本土へ行く場合を例にとると、kkdayで調べたところ下記がヒットしました。
「【15% OFF】アメリカ本土+ハワイで使用可能なデータ無制限 eSIM予約(アメリカ・SIMカード)」
↓
日付、1日あたりのデータ容量、利用日数、枚数を選択
↓
500MBで1日だけ利用する場合は193円と表示されました。これは安すぎる!
全体のデータ容量は無制限になっており、1日あたりのデータ容量を500MB~3GBまで選択することができます。仮に3GBを超えた場合でも通信速度が低下するだけで、ネットワークは引き続き使用できます。
メリット | デメリット |
---|---|
・安い ・料金プランが豊富 | ・SIMフリーの携帯のみ対応 ・複数台で使用できない ・カードの場合は紛失リスクがある ・手続きが面倒 |
デメリットのほうが数は多いですが、何よりも安さが最大のメリットになります。安さ重視、荷物がかさばりたくないという方にはおすすめです。kkdayでは周遊プランは確認できませんでしたが、当日購入ですぐに使用できるため、空港や駅で都度買っていけば問題なさそうですね。
比較表
ここまでご紹介した3つを比較してみました。全体的にバランスがいいのは携帯キャリアの海外ローミングになりますが、安さを重視するのであれば海外SIMがずば抜けています。
モバイルWi-Fi レンタル | 携帯キャリアの 海外ローミング | 海外SIM | |
---|---|---|---|
費用 | △ | ○ | ◎ |
手間 | ○ | ◎ | ○ |
持ち歩きのしやすさ | △ | ◎ | ◎ |
複数台での使用 | ◎ | ○ | × |
まとめ
海外旅行でインターネットを利用する機会は非常に多くあります。旅のスタイルや使用頻度・目的に合わせ、Wi-Fiを準備するかどうかを決めるとよいと思います。また、自分で準備する場合においてもどの手段を取るかは、メリット・デメリットをふまえて選択するとよいでしょう。
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